
炭酸水ダイエットは若い女性を中心に人気を集めているダイエット法で、いつも飲んでいる水の代わりに炭酸水を飲むだけという手軽さもあります。
実践して約2ヶ月ほどで体重を減らすこともできるとされている魅力的な方法なのですが、効果を得るには正しいやり方を知っておく必要があります。
目次
健康的に痩せられる炭酸水ダイエット
炭酸水を飲むと、まず身体の代謝を上げることができます。炭酸水には二酸化炭素が豊富に含まれているのですが、これが血中に溶け出すことで脳は身体が酸欠状態に陥ったと判断します。
酸素を多く運ぶために血管を広くして血液の流れを良くしようとするのですが、これにより栄養や酸素が体の様々な部位に届きやすくなり、代謝を良くすることができるのです。
代謝を高めることは、脂肪の燃焼を促したり肌の新陳代謝をサポートするためにも欠かせないことなので、非常に効果が大きいと言えます。
この他にも、炭酸ガスの影響で満腹感を得られ、食欲を抑えたり腸の動きを活性化して便秘を改善するといった様々な効果をもたらしてくれます。まさにダイエットには効果覿面なので、試してみると良いでしょう。
炭酸水ダイエットの正しい方法
量はどれぐらい飲めば良いのか?
炭酸水は、飲む量によって全く逆の効果を与えてしまうので注意が必要です。
例えば、食事の前に食欲を抑える目的で飲む場合は、常温で300mlほど飲むのが良いとされています。ここで100mlしか飲まないと、胃の蠕動運動が活性化されて逆に食欲が増してしまうようになります。
便秘改善を目指す場合は、朝起きてすぐに冷やした炭酸水を100mlほど飲めば十分に効果を得ることができます。入浴時や運動の際に飲む場合は、量にこだわらずこまめに飲むようにしましょう。
いずれの場合も、多くの飲めば飲むほど良い効果を得られるという訳ではありません。飲み過ぎると身体に悪影響を与えてしまうこともあるので、くれぐれも注意しておきましょう。
知っておきたい炭酸水を飲むタイミング
ダイエットで炭酸水を取り入れる場合は、できるだけ食事の直前のタイミングで飲むのがお勧めです。
炭酸水に含まれるガスによって胃が膨らみ、何も食べないうちから満腹中枢が刺激を受けて食欲を抑えることができるのです。
ダイエットでは食事の量を減らすことにも効果的なので、食事の前に飲んでおくと食べ過ぎを防ぐだけでなく、食べたいのに食べられないというストレスを予防することもできます。
便秘を改善したい場合は、朝起きてすぐに冷たい炭酸水を飲むと腸が刺激を受け、蠕動運動が活発になって排便しやすくなります。
運動やお風呂の前に飲むと、血行を促進して代謝を高めるのに役立つため、美容にも気を使っている場合はこのタイミングが良いでしょう。
炭酸水で得られる効果
炭酸のシュワシュワで空腹も満たせる
ダイエットに取り組んでいると、お腹が空いてもそう簡単に食べ物を食べるわけにはいきません。食欲に負けて余計なカロリーを摂ってしまえば、せっかく苦労して実践しているダイエットが台無しになってしまいます。
しかし、あまりに空腹を我慢し続けていてもストレスばかりが溜まってしまいます。このような場合は、食べ物ではなく炭酸水を少量飲むのがお勧めです。
炭酸水にはシュワシュワとした気泡が含まれているのですが、これの正体は二酸化炭素を主成分とした炭酸ガスです。ガスが胃に入ると内部で膨張し、胃を直接膨らませることになります。
このように炭酸で胃が膨らむと食べ物を食べたと脳が勘違いして満腹感を得られるので、空腹感を紛らわせることができて非常に便利です。
入浴時に炭酸水を飲めば効果倍増
ダイエットを成功させるためには体内の代謝を上げることが非常に重要となります。代謝が良くなれば脂肪も活発に燃焼されるようになり、より効率よく痩せることができるのです。
代謝を良くするには身体を温めて血行を改善し、身体中に酸素や栄養がたっぷりと行き渡らせる必要があります。この血行改善に最も効果的なのがお風呂なのですが、ここで炭酸水を加えるとさらに効果を高めることができます。
お風呂のお湯を丸ごと炭酸水にしてしまえれば良いのですが、そうもいかないので入浴中の水分補給に炭酸水を利用します。
炭酸水そのものが体内から刺激を与えて代謝を高める作用を持っているので、お風呂の血行を良くする作用と相乗効果が期待できます。
炭酸水で疲労回復もできる
ダイエット効果以外に、炭酸水には疲労回復効果もあります。そもそも私たちの身体が疲れを感じてしまうのは、筋肉などを動かした際に自然と溜まってしまう乳酸という物質のせいです。
この物質が増えれば増えるほど大きく疲れを感じるようになるため、いかに乳酸の量を減らせるかが疲労回復にとって重要なポイントとなります。
炭酸水には乳酸を体外へ排出させる効果があるため、疲れを感じている時には少量の炭酸水をこまめに飲むようにすると良いでしょう。
実際、身体に関してはエキスパートともいえるアスリートやスポーツ選手なども疲労回復を目的として炭酸水を取り入れていることも多く、高い疲労回復効果が期待できます。飲み過ぎは禁物なので、1回に100ml程度を目安として飲むようにしましょう。
腸の運動を促してくれる作用がある
女性は男性よりも腹部の筋肉量が少ないため便秘になりやすい人が多いのですが、この悩みにも炭酸水は活躍してくれます。直接的な便秘の原因として挙げられるのが、腸の蠕動運動がスムーズに行えないということです。
ここで炭酸水を飲むと含まれている炭酸ガスが腸の中で広がり、刺激を与えることで蠕動運動を引き起こすきっかけになります。
蠕動運動さえ活性化すれば便秘も改善されやすいのですが、便秘期間が長い人だと腸の中で便が硬くなってしまい、排出されにくい状態になっていることもあります。
炭酸水に豊富に含まれるミネラルには便を柔らかくする作用もあるため、この点についても改善を見込めるのです。頑固な便秘に悩んでいる場合は、毎朝冷たい炭酸水を飲むようにしましょう。
炭酸水を飲むデメリットは何がある?
飲み過ぎは疲れやすくなる
これまで炭酸水がダイエットや便秘の改善、疲労回復など様々なメリットを与えてくれるの述べてきましたが、これだけ見るとすぐにでも大量の炭酸水を飲みたくなるところです。しかし、過剰に飲み過ぎるのはお勧めできません。
炭酸水は刺激の強い飲み物なので、胃腸など消化機能が低下している人が飲むと下痢になってしまったり、胃腸にダメージを与えて別の病気を引き起こしてしまう可能性もあります。
また、大量に飲み続けると徐々に体が酸性になってしまい、体内の酸化が進んで疲労を感じやすくなってしまうこともあるのです。
このため、1回あたりの飲む量の上限は500ml、1日の場合は2lを目安として飲み過ぎに注意しておくことが大切です。
むくみの原因となることもある
炭酸水はダイエットや美容に効果があるとは言ってもあくまでも水分なので、飲み過ぎればむくみが起きやすくなることもあります。
むくみは余分な水分が細胞壁から滲み出して溜まってしまう症状で、水分量が多いと当然起こりやすくなります。過剰な量を飲んでしまえば体内の水分量が増え、むくみが目立つようになるので注意が必要です。
さらに、炭酸水には血管を拡張する作用があるため老廃物まで流れやすくなっています。適量の炭酸水ならスムーズに老廃物を運搬して体外へ排出することができます。
ですが、過剰に飲むと血行が良くなりすぎて、不要な老廃物があちこちから集まってしまい、むくみが起きやすい状態になってしまうので飲み過ぎないようにしておきましょう。
酸なので量によっては歯が溶けることも
炭酸水は、名前からも分かるように酸性の飲み物です。酸は強力なものだと他の物質を溶かしてしまうこともあり、炭酸水も例外ではありません。
もちろん飲み物なので、飲む量や頻度を正しく管理している分には健康に悪影響を及ぼす心配もほとんど無いのですが、過剰な量を長期間飲み続けたりすれば歯を溶かしてしまうこともあります。
これを避けるために、炭酸水を飲む際にはできるだけ歯に触れさせないようにストローを使ったり、飲んだ後には、うがいや歯磨きなどをする癖をつけるようにしましょう。
味のない純粋な炭酸水ならそこまで歯への影響を心配する必要はないのですが、フレーバー付きの炭酸水は使用されている成分によって酸性度が高いものもあるので注意しておきましょう。